初体験の相手

この前、古本屋で懐かしい本と再会した。
本当の初体験の相手とでもいうべき本だった。もちろん購入して自宅に連れ帰った。
僕は、小学校の頃から空想科学小説(SF)が大好きで、学校の図書館にある、ジュール・ヴェルヌやHGウェルズの小説はすべて読破し、地域の図書館に遠征して星新一や小松左京などを読む、生意気な小僧だった。
中学に入った頃、街の図書館で、「マツダの挑戦」と「エスパイ」という2冊を借りてきた。マツダの挑戦は、ロータリーエンジンを完成させたエンジニアの話、面白い内容で一気に読んでしまった。エスパイは、エスパー(超能力者)のスパイという話だということは知っていた。当時「0011ナポレオン・ソロ」というアメリカのテレビドラマを夢中になって見ていた小僧としては、スパイという響きに惹かれて借りたものの、返却期日ギリギリまで読んでいなかった。
翌日帰さなければならないタイミングで、ベッドに横になってエスパイを読み始めた。それで・・・内容はエロスの宝庫であり、SM的な要素もありの当時の僕が知らない世界だった(笑)。
夢中になって読み進むうちに、仰向けからうつ伏せになり・・・それまでに経験したことのないような気分になってきてしまった(苦笑)。そして、あれ、漏らしちゃう・・・とトイレに走ると、愚息(当時はこびとのような:笑)の先からほとばしったのは、おし●こではなく、白い液体だったのだ。そう、はじめての精通がトイレ(汗)。
しかし、とんでもなく気持よく、一体なんだったんだか・・・とにかく初体験。相手は図書館から借りてきた本だった(笑)。
今読んでみても、当時を想い出しながら愚息が初体験の相手に反応するのが面白い(笑)。
SFが好きなガキは、その後SFマガジンを買おうとして、間違えてSMマガジンを買ってしまい・・・それから半世紀たって、いま、ここにいる訳だ!

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